系図・軍記類
今までの畠山長経関連の記事では敢えて触れずにいたが、わざわざこんなブログを読みにくる人ならば「畠山長経は家臣に毒殺された」という話を聞いたことがあると思う。軍記類にしか見えないエピソードのため、当然そのまま鵜呑みには出来ないシロモノだが、…
前回の記事でも触れたが、『足利季世記』の「畠山卜山之事」という段では、天文3(1535)年に畠山尚順を生存させて行動させるという誤りを犯してしまっている。ただし、ここで書かれる畠山尚順の紀伊没落、畠山稙長から畠山長経への家督交代は実際に確認される…
通史的な形で畿内戦国史の出来事を叙述した軍記物として、真っ先に上がるのは『細川両家記』と思われる。軍記というカテゴリーではあるが、当時の一次史料と比較しても内容に矛盾は少ない。そのため、この『細川両家記』は信憑性の高い記録として史学におい…
畠山氏関連の書状・覚書・系図などが収録されている『古今采輯』という資料集がある。東京大学史料編纂所の「所蔵史料目録データベース(Hi-CAT)」で誰でも閲覧可能。リンクはこちら。 『古今采輯』がどういった性格の史料集なのかについては、ネットで検索…
畠山氏についての史料は、散逸しているためか少なめである。政長・義就期まではともかくそれ以降になるほど史料が断片的になる印象があり、その行間を埋める際には、系図類など後世の史料も吟味しつつ利用する必要もあると思う。 畠山氏歴代の系譜を記した系…